湿地を生かした地域・自治体づくりとESD
2024年7月6日から8日にかけて、研究調査に長野県山ノ内町に出かけました。
1日目(7月6日)— 渋温泉における温泉資源の保全
初日は渋温泉の小石屋旅館にて、旅館経営者の石坂様にお話を伺いました。温泉は生活に欠かせない湿地資源であり、その保全の重要性を改めて実感しました。また、渋温泉では旅館組合や消防団による伝統的な保全システムが維持されていることを確認できました。
2日目(7月7日)— 志賀高原における湿地保全と教育資源

2日目は志賀一井ホテルを拠点に、ガイド組合の田沼さんの案内で前山湿原、渋池、田ノ原湿原、高天原湿原などのボッグやフェンを巡りました。和合組合や国立公園における保全システムが機能しており、繊細な湿地が守られていることを実感しました。また、和合組合理事長や志賀高原のホテル経営者と意見交換を行い、志賀高原における教育資源の可能性について議論しました。今後、湿地保全や教育開発に向けて湿地学会として協力できることを検討していきます。
3日目(7月8日)— 山ノ内町における持続可能な地域づくり
最終日は山ノ内町役場を訪問し、平澤町長、竹内教育長、ユネスコエコパーク推進課、ゼロカーボン推進室の方々と意見交換を行いました。持続可能なスキーリゾート開発と地域づくりの在り方について、多様な視点から考える機会となりました。
本調査は、科研費21K13592「湿地を生かした地域・自治体づくりとESDをテーマとした研究」の助成を受けて実施しました。今後も湿地を通じた地域活性化や環境教育に貢献できるよう、研究を進めてまいります。